債務整理は、法律的な手段で原則としてその手段を利用するときには法的な拘束力が生まれます。一度利用するとその効果は様々な利害関係人に大きな影響を与えるため、強制力を持った手続きをするためには必ず裁判所を通して手続きをしなくてはいけないのです。しかし、債務整理の中には一つだけ裁判所を通さなくても実行できる手段が存在します。それは、任意整理という方法です。
任意整理は、裁判所を通さずに借金に関わった利害関係人同士で話をすることによって問題を解決する方法のことを言います。特殊なのは、この議論によって出てきた結論は法的効果を持たないということなのです。当然ですが、一般人には法的な拘束力を生み出す権限が存在しません。そのため、こうした話し合いで結論が出たとしてもそれだけでは借金の減額や免責には繋がらないのです。
では、どのようにすれば良いのかというと契約の更改を行うことなのです。元々存在していた契約を新しい契約として更改することによって、初めて話し合いの結果は任意整理としての結果として法的効果を発揮します。任意整理の魅力は、このように裁判所を通して話し合いをしないことにあるため手続きが非常に簡易的で手軽に行うことができる点にあります。実際に、任意整理の手続きにかかる費用はほかの債務整理の手段と比較して10分の1程度の費用しかかかりません。
債務整理の中でも最も手軽に利用することができる方法なのです。